「天中殺(てんちゅうさつ)」と聞くと、怖い、悪いことが起きる、病気になる、悪い年になる…など言われることも多いですが、そもそも天中殺とはどういうものか知っていますか?
これを知るだけで天中殺を味方につけることができますよ!
天中殺(てんちゅうさつ)とは
天中殺って漢字だけ見ると怖そうなイメージですよね。
天中殺とは、簡単に言うと天が味方しない時期のことを指します。
空亡(くうぼう)とも呼び同じ意味です。
誰でも必ず巡ってくる冬の時期のようなもので、12年のうち3年間、12ヶ月のうち3ヶ月、12日のうち3日間あります。
天を表す十干と、地を表す十二支の組み合わせの中で、十二支が余るところが天中殺になります。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
十干 | 甲 | 乙 | 丙 | 丁 | 戊 | 己 | 庚 | 辛 | 壬 | 癸 | ー | ー |
十二支 | 子 | 丑 | 寅 | 卯 | 辰 | 巳 | 午 | 未 | 申 | 酉 | 戌 | 亥 |
この表のように、十干と十二支を順番に組み合わせると表の中の十二支は酉までになり、戌・亥が組み合う十干がなく、余ります。(十干は10種類、十二支は12種類のため)
つまり、戌と亥は組み合う天がない状態になります。
天がない状態のことを天中殺と言います。
ご自身の命式の中で、日柱が1番目の甲子から10番目の癸酉の方は戌・亥の年が天中殺となり、戌・亥の月・戌・亥の日も天中殺になります。
但し、鳥海流では天中殺を3年(月・日)で見ているので、日柱の十干の+−の属性によって変わります。
日柱の十干が+の場合は前年に、−の場合は後ろに1年足して3年とします。
命式を出してみる
ご自身の命式(めいしき)も出してみましょう。
※四柱推命では漢字がたくさん書いてあるものを
命式(めいしき)と言います。
こちらをクリック
(簡易鑑定サイトに飛びます)
※スクリーンショットなどで撮られておくと見比べやすくなります。
このように出せましたか?
※デザインは若干異なるかもしれません
今回はピンクの枠の中を見ます。
下段にも同じように漢字が入っていますが、今回は見ません。
ピンクの枠に書かれている年がご自身の天中殺の年(月・日)です。
サンプルでは天中殺として書かれているのは辰巳なので、辰巳年が天中殺となりますが、これだと2年間だけです。
鳥海流の天中殺は3年間のため、日中の属性によって前後に1年増やします。
サンプルでは日柱の十干が癸で−水なので後ろに1年を足し、辰・巳・午の年(月・日)が天中殺になります。(+の場合は前に1年足すので、卯・辰・巳の年になります)
天中殺で起きやすいこと
上で解説したように、天中殺は周期(リズム)です。
自然の周期を人間に当てはめたものなので、季節が移り変わるのと同じよう流れていきます。
天中殺は「時間(地)」を表す十二支があっても「空間(天)」を表す天干がない(欠ける)ことから、不安定な時期とされています。
夢を見ているような状態とも言われ、フワフワとしていつもの自分とは違う言動をしやすくなります。
注意力が散漫になったり、イライラしやすかったり、タイミングがズレたり…ということが起きやすい時期です。
また、病気や浮気、借金など隠していたことなどが明るみにでやすい時期…とも言われています。
天中殺で避けた方が良いこと
新しいことを始めるには適さない時期とされます。
なぜなら、夢を見ている状態なので、天中殺が明けたときに「あれ?何でこれをしたんだ?」と思いやすくなるからです。
特に、形に残るものは無(0)に戻りやすくなります。
天中殺にすると良いこと
逆に、天中殺中にすると良いことは「勉強・努力・人のため」になるようなことです。
形がないので夢から覚めても積み上げたものは残ります。
また、人から勧められたものも受けると良いとされています。
いつもの自分とは違う状態なので、我を出さず流されるようにいると良いですね。
月と日の天中殺
年以外に月と日にも同じように天中殺が巡ってきます。
どれが強く影響するかは人によって異なります。
年>月>日で影響力が大きいと言われていますが、私の場合は日の天中殺の影響が大きいです。
やたらとぶつけたり、こぼしたり、忘れたりして「何かおかしいなぁ」と思い確認すると、だいたい天中殺ですね。
やる気が出にくいのも天中殺なので、リズムは実感しています。
大事な予定を入れるのはできるだけ避けるようにし、どうしても入れる場合は「人のため」を意識して過ごすようにしています。
結局、天中殺は怖いのか
ここまで読んで怖いと思いましたか?
私は最初に習ったとき、怖いし知りたくないと思いました。笑
でも、理解してしまえば何てことはない、ただのリズムのことです。
新しいことは避けた方が良いとされていますが、天中殺が何かをしてくるわけではなく、
「自分自身が普段とは違う判断をしやすい時期」なだけです。
この時期はどうせ形になりにくいのなら、「天中殺中にすると良いこと」を意識しながらも、気負わずにチャレンジできる、と捉えることもできますよね。
また、隠していたことが明るみに出やすい…と言うのも、日頃の自分次第ではないでしょうか。
冬の時期に夏の花が咲かないのと同じで、冬には冬の過ごし方があります。
天中殺は次にやってくる春(種まき)に備えるための準備期間。
そんな風に捉えてみると良いですね。
まとめ
天中殺は必ず巡ってくる冬の時期。
怖がるものではなくて、リズムを意識して過ごすもの。
ご自身のリズムも意識して感じてみてはいかがでしょうか。